パンドラの約束

 ハチ公広場から歩いて五分。スペイン坂を上りきったところの『シネマライズ』で『パンドラの約束』を観てきました。

 一貫して反原発の立場だったロバート・ストーン監督がこのドキュメント映画を作ったのは、映画制作の過程で原子力の実態を学ぶにつれ「地球の温暖化を避けながら貧困国の人たちをも救うためには原発しかない」という結論に至ったからだそうです。
 その説得力は、アメリカで開かれた『サンダンス映画祭2013』で上映した際、観客の75%が原発反対だったにも関わらず、映画が終わった時には80%の人が原子力支持に変わったということからも分かるように、淡々と事実を積み上げてゆく姿勢が説得力を持ったのだと思います。

 同じような、嘗ての反原発活動家が何人か登場しますが、反原発について一定の評価があった人が、ある日推進派になるということは随分勇気の要ることであったろうと思います。
 今も原発反対を唱える人も当然登場しますが、インタビューをすると論理的な反対ではなく、不思議なことに、憲法改正反対派と全く同じで「危険だからダメ、平和を脅かすからダメ」というような感情的としか思えない理由があるだけでした。

 また、アメリカ民主党の反対で今のところ実現できていない、次世代の原子力発電方式『統合型高速炉(IFR)』などならば全電源喪失のような過酷事故でも、熱暴走を起すことなく自力で安全に停止しますし、放射性廃棄物を燃料として使うため、貴金属を含む貴重な資源として再利用が可能になります。
 
 ただ、一緒に観た孫が言っていたように、原発のメリット・デメリットを知っているものには、平板でメリハリのない教科書のような映画でした。
 池田信夫さんも「率直にいって、教科書としてはよくできているが、映画としてはおもしろくない。監督の主張が表に出過ぎていて、観客を引き込む力がない。」とブログで言っていますが、これは多分「原発ってホントはどうなのよ」と思っている人には格好の、権威ある“教科書”だと思います。
 
 特に日本は原発についても世界トップの技術力を持っているそうですから、この方面でも世界に貢献するためには原発を止めるべきではないと思います。
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by oantaka | 2014-04-25 22:03 | さざえのつぶやき
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日が山の端にかかる残り少ない時間。思い浮かんだあれこれの独り言です。


by pantaka
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