聞いてきました、9条の会

去る6月7日、館山市のコミュニティセンターでの『館山九条の会』主催の勉強会を聞いてきました。講師は弁護士の髙橋勲さん。
 温厚なお人柄と巧みな話術に引き込まれ、私としては珍しく1時間半のお話を最後まで聞かせてもらいました。ただ、残念なことに後の予定もあって、肝心の質疑応答は聞けませんでしたが。
 お話を聞いていると、誠にもっともなことで、それを変えようと頑張っている安倍政権は危険な政府だと思えてきます。
 しかし、会場を出ておもての風に吹かれると「待てよ。どこか変だなあ。」と思えて仕方なかったのも事実です。
 
 世界の中に「軍備は持っているけど使いません。」といっている国は、日本以外にあるのでしょうか。何故使わないかというと「世界はみんな善人ばかりだから。」という憲法前文ですよね。
 朝日新聞や護憲派といわれる“進歩的文化人”たちは、お口が上手なので説得力があるのですが、歴史的な経緯を考えるとどうも胡散臭い。

 そもそも憲法成立を議題にした当時の国会で、賛成は与党だけで、共産党を始めとする野党は「占領軍お仕着せの憲法など認められない。」と反対したそうですし、戦犯についても朝野挙げての赦免についての決議案が、五回にわたって採択されているということです。

 社会党の古谷貞雄議員は「敗戦国にのみ戦争犯罪の責任を追及するということは、正義の立場から考えましても、基本的人権尊重の立場から考えましても、私は断じて承服できない。」と演説し、改進党の山下春江議員は「従来の国際法の諸原則に反し、しかもフランス革命以来人権保障の根本的要件であり、現在文明諸国の基本的刑法原理である罪刑法定主義を無視して、犯罪を事後において規定し、その上、勝者が敗者に対して一方的にこれを裁判したということは、たといそれが公正なる裁判であったとしても、それは文明の逆転であり、法律の権威を失墜せしめた、ぬぐうべからざる文明の汚辱であると申さなければならない。」と、東京裁判を痛烈に批判したということです。
 
 最終的な戦犯の釈放は昭和33年5月だそうですが、当時は東京裁判とその結果である戦犯への批判的意識は、与野党を超えた国民の総意だったということが分かります。
 靖国神社のことも同じですが、戦犯も憲法も、当時と少しも変わっていないにも関わらず、百八十度見解が変わった人たち、特に「安倍首相は憲法を変えて戦争できる国を目指している」と論難する人たちは、いつから、何故そうなったかを国民に分かりやすく説明する責任があると、私は思っています。

 もう一つ、所謂護憲派にお尋ねしたいのは、自民党は結党以来憲法改正が党是だそうです。
 ということは、憲法改正を果たそうとする安倍首相は党是に忠実だということであり、若しそれが危険なことであるのならば、その党是を野放しにしてきたあなた方にも、責任の一端があると言わざるを得ないのです。
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 ちょっと心配になってきたのは、“護憲派”は最終的には武力の放棄でしょうから、自衛隊は要らないということでしょうか。
 もしそうなら、当然の帰結として日米安保は解消することになるでしょう。
 丸腰の日本に有事の場合、どうやって止めさせるのでしょうか。

 「その時はこういう奥の手があるよ」と言う話は聞いたことがないので、ちょっとどころか大いに不安です。
 「その時は国連に訴える」と聞いたことがありますが、ご存知の通り国連はこんな場合、全く役に立ちません。何せ常任理事国に拒否権という伝家の宝刀があって、正義不義ではなく自国のエゴだけで拒否権を使うので話が進みません。

 日本はアメリカに次いで世界第2位の分担金を払っているのに(几帳面に払っているのは日本だけだそうです)、国連は役立たずだと思っている人は他にもいると見えて、日下公人さんの最近の著作『優位戦思考で世界に勝つ』(2014.04.03 PHP P213)で、当時会長をしていた日本財団で、安倍晋三氏を招いての外交問題の勉強会の時「常任理事国になって国連改革を主導し、新しい世界秩序を打ち立てるという日本の主張が通らなければ、国連に見切りをつけて、名前は何でもいいから新しい国連を作れば良い。この指止まれと言えば、現在の加盟国のうち130カ国ぐらいはついてくると思う」といったら、安倍さんは即座に「アメリカもついてくる」といったそうです。
 
 安倍首相の『地球儀外交』と言う言葉は最近だと思いますが、遙か以前から世界の中の日本の位置が見えていたということですね。
 
2014.06.12追記

by oantaka | 2014-06-10 20:44 | さざえのつぶやき
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日が山の端にかかる残り少ない時間。思い浮かんだあれこれの独り言です。


by pantaka
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