2014年 01月 26日 ( 1 )


曾野綾子教育講演会

 白浜フローラルホールで、今日午後2時から『教育は誰がするのか』をテーマに、南房総市PTA連絡協議会主催で曾野綾子さんを講師にお招きしての講演会がありました。
 800人収容の座席は8割方埋まる聞き手でしたから、この種の地味なテーマとしては成功といっていいと思いました。

 曽野さんを否定的に見る人も多いようですが、毀誉褒貶の多かった笹川良一さんの跡を受けて日本財団の会長を引き受けたり、ペルーのフジモリ大統領が来日の際、自宅に匿ったとされることや、およそ利口な人ならしないと思われることを敢てしたことなど、不利と思われることも、義のためには敢てするという、今では数少ない侠気の持ち主と私が思っている人なので、どんな展開になるのか興味がありました。

 曽野さんは、子供の教育は学校ではなく親がするのが本当で、その際、人は善悪何れの面も持ち合わせているものであって、私風に解釈すると「向こう三軒みないい人ばかり」という“性善説”は、世界では通用しないのだから、悪いことにも対応できるように育てなければならない、ということだったと聞きました。また、小学校の高学年になったら親ではなく自分で育てねばならないとも。

 この人の話が説得力があるのは、総て永年のボランティア活動で培った実績の上で発言することです。
 
 ある時、アフリカのシエラレオネの辺地の診療所から300万円の援助の申し込みがあった時、銀行を介した普通のルートではどこか出来えてしまい絶対に届かないだろうと聞き、ご自分で現金を持参したそうですが、診療所長さんは部屋の窓を閉めカーテンを下ろし、ドアに鍵をしてからお金を受け取ったとのことです。何故なら、もしも働いている修道女が目撃し不用意に誰かに話せば、間違いなく強盗が来るからだそうです。

 マダガスカルの子供たちの口蓋裂の手術のために訪れた時は、何トンもの医薬品や生理食塩水、洗濯洗剤や医療器具などを前にして、空港の税関職員が賄賂を要求したそうです。
 「あなたの国のために持ってきたもので、我々はボランティアです」などといっても、そもそも国家など眼中にない人たちなので、いたずらに時間が過ぎるだけだそうです。
 悪くすると没収の憂き目に遭うかも知れません。

 こういう時は曽野さんが自腹で賄賂…(といっても曽野さん流に言うと“ご祝儀”だそうですが)、を渡して通してもらうのだそうです。
 
 つまり日本以外では、善意がそのまま通用することはないと思わなければ、慈悲の実行は出来ないということなんですね。
 
 掛け値なしの本当にささやかですが、スリランカで教育基金を運営している私としてはよく分かるお話しでした。

by oantaka | 2014-01-26 21:34
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日が山の端にかかる残り少ない時間。思い浮かんだあれこれの独り言です。


by pantaka
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